2015.6/30(火曜日)モーニングセミナー感想

テーマ「ふるさとへ帰りたい~無知からの偏見・差別~後篇」

講師:徳島県ハンセン病支援協会 会長 十川勝幸


(赤山 会長)整体協会の創始者である野口晴哉(のぐちはるちか)著の「風邪の効用」について話されました。風邪は万病のもととされているが、発熱等の風邪の症状は体内を掃除してくれるそうです。先週、会長が風邪をひいてしまった時は「風邪の効用」の事を忘れてしまっていて抗生物質を服用してしまわれたそうです。
(十川 勝幸 様)前回に引き続きハンセン病に対する偏見と60~70年という完全隔離の中で生活せざるをえなかった患者さんの事を話されました。
らい菌によって引き起こされるハンセン病は末梢神経が侵されていき、目、鼻、指先等の体温が低く外から目につく所が侵される為、非常に感染力の弱い病気にかかわらず「らい予防法」という法律の制定にまで至り、隔離政策や強制収容が逆に怖い病気と定着させてしまったそうです。平成8年に「らい予防法」は廃止されましたが、未だ根強い偏見が残っている事を非常に悲しく思います。回復者が「法律の廃止により私はどこにでも行けるようになりましたが、地球上で一番遠いところがふるさとです」と話されたと聞いて衝撃を受けました。

≪感想:遠藤正樹≫


[会長挨拶]先週、風邪で体調を崩された会長から、「風邪の効用」という本の紹介がありました。風邪をポジティブに受け止めることが健康に繋がるということ、現代医学は薬の乱用で、体本来の機能・免疫力を失う恐れがあるとか。私自身も、病は気からと言われるように、気持ちはいつも明るく前向きであるよう心掛け努めていきたい。
[十川様講話]ハンセン病、あまり今まで意識してなかった言葉でした。感染力は弱いものの、外見にでる後遺症が偏見・差別の元になり、現代でもなお人権侵害が続いているとのこと。法律も変わり、今では自由でありながら、わが故郷に戻ることさえままならない。そんな中でも、今の自分を受け入れて毎日を前向きに生きようとする姿勢。
今、あたりまえにある環境が決してあたりまえじゃない、人とは、謙虚に生きることで幸せになれると考えさせられた。驕らないで、感謝して、人への想いを大切に生きていくことの大切さを教えて頂いた。

≪感想:昌山晃一呂≫


【十川 勝幸 様】16日の前編に引き続き後編。ボランティア活動での体験談。感染病患者として大島青松園に入ってから60年ぶりに初めて徳島県ふるさとへ里帰りした時の光景。「山が子供の時に見たのと同じです」「ウサギ道:タクシーが通れる道になっていました」「谷を通り、不自由な手でタクシーの窓を開けると、谷風がすーっとタクシーの中に入ってきました」「わたしね~故郷の風が判りました~」その言葉に感極まりながら。(女性)「私が死んだら、ここから海に向かって灰を撒いて欲しい。風に乗って、故郷へ帰ります」。万年筆を指の無い手に留めて手紙を書くという。その手紙には、読めない文字が一文字はある。小学校しか出ていなかったので、文字を習い手紙を書いている姿を想像するだけで、その努力に感動する。60年も人間扱いされてこなかったのに、どちらが心豊かな人生を生きているのだろうと考えさせられる。明るく、前向きに感謝の気持ちで生きている、ハンセン病患者の人達に学ぶことは底知れない。

≪感想:赤山芳隆≫




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